一般財団法人日本研究所は、うるわしい日本文化を研究・発表するとともに、国旗掲揚を推進しています

新刊 「甦れ 日出づる国」

平成26年4月29日発売

日本人が、上古より連綿と護り伝えてきたわが国の文化や伝統が、今まさに失われつつあることを深く憂き、祖国の誇り、日本人の絆を取り戻すために、一昨年には、『とこしえの神道ー日本人の心の源流ー』を出版しましたが、この度二冊目の書籍『甦れ日出づる国』を上梓いたしました。

本書は、右派や左派といった視点からではなく、上古への回帰を唱えた古学の祖本居宣長と昭和の浪漫派文士保田與重郎に光を当て、その言説を基軸に、今日常識とされている歴史観を見直し、皇室を貶めた人物の欺瞞を発かんとして書き綴ったものであります。

とこしえの神道

著 者:欅田弘一

発 行:展転社

仕 様:四六上製 468頁

定 価:2,500円+税

ISBN :978-4-88656-401-6-C0021

発行元の展転社ほか全国書店、Amazon等にて発売中

《『甦れ 日出づる国』「はじめに」より抜粋》

古来天皇の御意志は、「詔勅」として、臣下を始め国民に示されてきましたが、藤原氏の摂関政治が始まって以来、武門政権がその専断政治を引き継ぎ、天皇と国民の隔たりは、古代と比べものにならないほど大きなものとなりました。そして、洵に畏れ多いことでありますが、時代々々の為政者は、自らの権勢を揮うため、または権益を守るために天皇の地位を利用し、「偽勅」とまではいわないものの、天皇の御意志に副わない詔勅を度々発してきたのではないかと私は考えています。特に明治維新以降は、そういったことが強く疑われる事例があることは後ほど詳述したいと思いますが、いずれにせよ、ある時期からの天皇の大御心は、詔勅よりも大御歌、つまり和歌に最もよく顕わされているのではないかと、私には思えてならないのです。それは、宣長がいうように、古来和歌は「政治をたすくるためにもあらず、身をおさむる為にもあらず、ただ心に思ふことをいふより外なし」というものに他ならないからです。

 

「詔書必謹」。天皇を国の基として御尊崇申し上げる私たち国民にとって、非常に重要な心構えですが、本書では、詔勅を拝すると同時に、大御歌にも歴代天皇の率直な大御心が発露されているものと捉えて論を進めて参ります。

 

本書は、歴史認識について見直すことを課題として上梓しました。前著『とこしえの神道』の執筆において、凡そ弟子とはいえない存在であった私が、保田の言説について書くことを躊躇し、本文の行間に潜めてしまったことを酷く後悔しました。その反省から、今回はその作業の基軸を宣長と保田の「古道 ・ 古学」に求め、「天皇」「皇室」を自己の権勢に利してきた人々の言動を厳しく見直してゆくことにしました。

 

宣長及び保田の研究家からみれば齟齬・誤謬があるやもしれません。しかし今、明治時代同様、西欧文明に押し流され続けるわが国の現況を顧み、異説・異論の類と棄て置かれることを覚悟の上開陳することにしました。

目 次

  • 序 章 日本の伝統への回帰
  • 天皇を理解する
  • 保田の「日本への回帰」の提言と本書の課題
  • 神さびの富士と金刺宮のおくど
  • 第一章 本居宣長と保田與重郎の国学
  • 歪められたしきしま歌
  • 本居宣長と国学
  • 宣長の生い立ちと古道への探究
  • 師真淵との出会い「松阪の一夜」
  • 「もののあはれ」と「もののあはれを知る心」
  • 万葉集の研究
  • 漢意を排する
  • 白鳳天平文化の普遍性
  • 漢籍を学ぶもまた尊し
  • 国学における天皇統治
  • 御任の政治
  • 平田篤胤の国学
  • 第二章 上代から中世の主要な事柄
  • 神武天皇橿原宮に即位
  • 高祖天神を鳥見山に祭る
  • 任那がはじめて朝貢する
  • 新羅王子天日槍が帰化する
  • 日本武尊が伊勢能褒野で歿する
  • 神功皇后が新羅を親征する
  • 仏法公伝
  • 小野妹子等を隋に使わす
  • 改新の詔を発布
  • 北条義時追討の院宣が下される(承久の変)
  • 第三章 攘夷の終焉と明治維新への道程
  • 明治維新は歴史の必然か
  • 英国東印度会社、徴税権を獲得
  • 幕府、異国船渡来の処置を命ずる
  • 英国特許状法の制定
  • 英国、広州に阿片の貯蔵庫を設置
  • 本居宣長歿す
  • 幕府、露国船取扱い改める
  • 露国船特別注意令
  • 異国船打払令
  • 阿片戦争勃発
  • 天保薪水給与令
  • ペリー浦賀に来る
  • 日米修好通商条約を結ぶ
  • 長崎に「グラバー商会」設立
  • 安政の大獄
  • 桜田門外の変
  • 毛利慶親、開国が必要と朝廷に伝える
  • 坂下門の変
  • 岩倉具視の蟄居
  • アーネスト・サトウが着任
  • 英国公使館の焼き打ち
  • 伊藤俊輔ら国学者塙忠宝を惨殺
  • 中山忠能への書状
  • 伊藤俊輔ら五名英国に密出国
  • 英国艦隊が鹿児島を砲撃する
  • 天忠組の変おこる
  • 八月十八日の政変
  • 幕府、使節団を欧州に派遣
  • 英国公使帰任
  • 四国艦隊下関を砲撃する
  • 長州藩、四国艦隊と講和
  • 米国騎兵隊先住民を大虐殺
  • 南北戦争終わる
  • 英国・仏国・和蘭国・米国軍艦、大坂沖に来泊
  • 孝明天皇崩御
  • 第四章 明治維新の神祇官再興は西欧化への擬制
  • 伊藤俊輔・木戸準一郎、長崎でサトウと面談する
  • 倒幕の密勅が下さる
  • 王政復古の大号令
  • 鳥羽伏見の戦い
  • 開国の詔
  • 明治天皇、英国公使らを謁見
  • 祭政一致の制・神仏判然令
  • 五箇条の御誓文
  • 神祇官再興
  • 明治天皇即位の礼
  • 東京奠都
  • 宮中賢所御遷座
  • 版籍奉還の建白
  • 大村益次郎襲撃事件
  • 八神鎮座の宣命
  • 第五章 王政復古の理念を喪失した西欧化国家への階梯
  • 伊藤博文米国で憲法を学ぶ
  • 西郷隆盛上京する
  • サトウ、西郷と面談する
  • 廃藩置県の詔勅
  • 神祇官を廃し神祇省とする
  • 神器及び皇霊遷座の詔
  • 岩倉使節団欧米派遣
  • 神祇省を廃し教部省とする
  • 八神殿を神殿とする
  • 皇居炎上
  • 岩倉使節団帰国
  • 明治天皇軍服姿で写真撮影
  • 明治六年の政変
  • 大久保利通内務省を新設
  • 佐賀の変
  • 敬神党(神風連)の変
  • 秋月の変
  • 萩の変
  • 教部省の廃止
  • 西南の役
  • 大久保利通暗殺される
  • 軍人勅諭渙発
  • 伊藤博文ら欧州へ憲法調査
  • 岩倉具視死去
  • 宮中制度取調局設置
  • 太政官を廃し内閣制度
  • 大日本帝国憲法発布
  • 教育勅語渙発
  • 日露戦争開戦
  • 伊藤博文暗殺される
  • あとがきにかへて
  • 和歌四首を詠む
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